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私と私のお洋服の話|こだわることと妥協することの折り合いの付け方

ずっとこだわりはなかった服

私が服のことを考えるようになったのは大学に入って少ししてから。

今は比較的お気に入りの服が増えて(お気に入りじゃない服を手放したりして)残っている服の一つ一つを少しずつ大事にするようになった。

今でも持っている服に強いこだわりがあるわけじゃないけど、それなりに好きだと思う。

私が服に対して考えていること、アパレルに関する社会問題に向き合ってみたこと、そこでの葛藤や古着に出会ったこと、今の私が大事にしている服に対する価値観をごちゃごちゃ考えてみた。

これまで、服はショッピングをしながらみつけた、気にいったものを買って着ていた。

デザインにも製造過程にも服が持つそのものの価値もあまりこだわりもなく、深く考えたことがなかった。

ほとんど手ぶらで上京したから、必要な服を少しずつ揃えていった。

服に興味があまりなかった私が、服に関して最初に興味を持ったトピックは、製造過程だった。

アパレル業界を支える、衣料を生産する人々の労働環境が良くなかったり、適正な賃金が払われていないことを知った。

Lowest Wage Challengeは、現在7500万人の衣料生産者の98%が生活賃金よりも低い給与で働いていることを明らかにしている(IDEAS FOR GOOD)。

参照:生産者の最低賃金は?SNSでファッション業界の労働環境改善に挑む「#LowestWageChallenge」|IDEAS FOR GOOD

 

服の生産過程に興味を持ったけど

それから、服の生産過程について調べるようになった。

当たり前かもしれないけど、アパレル業界の大量生産・大量消費・大量廃棄が問題視されていることを知った。

多くの服の寿命は短いこと、私たちはトレンドに合わせて服を使い捨てること、売れなくなったり季節から外れそうな服はセールで安くで売られること。

服の生産過程でも、廃棄過程でも環境負荷がかかること、私たちは安くで服が手に入れることができるけど、服を作っているほとんどの人たちには正当な賃金を支払われていないこと。

服に関する様々なことを少しずつ知って、服に対して解像度高く考えるようになった。

最初は正当な賃金を払っていると明らかにしているメーカーで買うようにしたりした。

でも、98%の衣料生産者が正当な賃金を支払われていない現状の中でそれを探してそこから自分のお気に入りの服を見つけることは簡単じゃなく、すぐに疲れてしまった

 

古着いいかも

上京してくるまで古着はあまり身近じゃなかったし、よく知らなかった。

東京には、古着のお店がたくさんあって、詳しくないけど種類も多い。

私が感じる古着のいいところは、エコとか環境がどうとかよりも上質なものが安くで手に入ることだ。

服でもなんでも、「いい」と思う理由が「環境にいいから」とか「社会的に良い影響を与えるから」とかだと、それでも悪くないけど私の場合はやっぱり長続きしない。

それよりも「私が好きだから」「私が気に入っているから」という基準がより大事で簡単だと気がついた。

ファストファッションも手に届きやすいけど、生地が悪くなるのも早くて、長く大切に着れなかった。

古着をゆっくり見るようになってから、(お店によるけど)丈夫で質の良いものが手に入りやすいと感じる。

シャツやTシャツ、スウェットにフーディー、ジーパンとかアウターとか。

新品を定価で買うと高くて手が届きにくいものも、古着ならそんなこともない。

それに、誰かにとって必要じゃなくなった服が、「ゴミ」になってしまうんじゃなくて、他の誰かにとっての「お気に入り」になる循環も好きだ。

その循環が私は好きだから、古着を選ぶ自分の選択に納得できるし罪悪感とかもない。そんな古着のビジネスモデル(?)も含めて私は古着が好きなんだと思う。

 

無理しても続かないことは分かっている

ルミネとかパルコにあるような服が好きだ。きらきらしてひらひらしてて可愛い。

安すぎるファストファッションでもないけど古着でもない。

アパレル業界の労働環境に関心を持ち始めた時は、生産過程を明らかにしているショップか古着屋さん以外で服を買うことにあまりポジティブになれなかった。

でも、無理をしてファッションを楽しめないのはあんまりハッピーじゃない。

「買わないもの」は決めるけど「ここからしか買わない」みたいな無理を要するこだわりはやめた。

「好きだ」とか「かわいい」と思って買った服は、古着でも新品でも長く大切に着ていることに最近になって気づいた。

 

トレンドもいいけど「私の好き」も大切にしたい

流行を追いかけたりするのも楽しいけど、ファッションの楽しみ方はそれだけじゃないかも。

先月、服を大量に断捨離した。

もともと服を多く持っていないのに、衣替えをするタイミングで好きな服と別に好きじゃない服を並べると、当時は良いと思って買ったのに今じゃ全然いいと思えず「いらないかも」と思う服が意外とあった。

そういう服はきっと私のクローゼットにいても、出して着てもらえないし幸せじゃないから全部古着買取店に出した。

買い取ってもらう値段はすごく安いけど誰にも着てもらえずずっとクローゼットにいるくらいなら、誰かの目に留まった方がいい。

当時は良いと思って買っても今も着たいと思えない服の特徴に「当時のトレンド」という要素は無視できない。

自分の好みが変わったっていうよりも、「みんなが好きじゃなくなった」から「私も好きじゃなくなった」んだと思う。

トレンドを大切にするのもいいけど私はそれよりも「私が好きなもの」を大切にしたい。

 

こんな感じで最近頭の中にあった私と私の服の関係を記事にしてみました。読んでくださりありがとうございます<3

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