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タイの貧困と「私たちができる」と言われているアクションのこと

私がタイに来て気になった貧困について考えてみた。

私は社会学や開発学に詳しくないし、貧困についてすごく知ってるわけじゃないから、ちらっと流しながら読んで一緒に考えよう〜〜

小分けの日用品と貧困の関係

これは、タイのコンビニで見かけた小分けの洗濯洗剤の写真。

このコンビニでは、他にも、食器洗剤やシャンプートリートメントなど、さまざまな日用品が小分けのパック(5個セットとか)で売られていた

私はバンコクに短期で滞在しているので、こういう小分けになった日用品を見つけたとき、便利だと感じていた。

何度かコンビニでこれを見かけていると、おととし受講した貧困の授業を思い出した。

その授業は1学期間、世界各国のスラム街を通して、国の発展の裏側にある(犠牲になっている)貧困について永遠と学ぶもので、先生の熱量と課題の量がすごかった印象的がある。

例えば、リオオリンピックとそれによって生まれた大きな格差についてとか、インドのスラムについて、など様々な貧困に関するトピックが扱われた。

スラム街でその日暮らし(今日生きるお金を今日稼ぐ生活)をしている人は、一定期間はもつよくある一般的な量の日用品を買うことができなくて、割高だけど一般的なものよりは安いから、こういう小分けで割高で売られている日用品を買わざるを得ないということを授業で教授が言っていた。

割高だから、一般的なものを買うよりも、一個あたりの単価は必然的に高くなり金がかかるから、長期的に見たら一般的な日用品を買える人よりも、日用品にかけるお金が多くなってしまって貧困から抜け出せない原因の一つにもなるのかなって考えたり。

 

発展と隣り合わせの格差

他にも、大型ショッピングモールや高級住宅街や観光地のホテルがあるすぐ隣にスラム街が形成されている点も、タイの電車から私が見た景色と教科書に書かれていたことと共通している。

タイのことを何も知らないまま観光で来て、こういう風景を見て実際にタイの貧困について調べてみた。

  • 1940年代からバンコクに徐々にスラムが形成されるようになった
  • 本格的なスラムの形成は工業化政策が本格化し軌道に乗り始めた1960年代
  • 工業化による都市部での安価な労働力の需要と、農民による労働力の供給で地方から都市部へ人口流出
  • 労働者の流入により地価が沸騰するも労働者の住宅問題への対策をしなかった
  • 労働現場に近い空き地に労働者が住むようになる

参照:クロントイスラムについて|Duang Prateep Foundation

というような流れでバンコクにスラム街が形成されるようになったみたい。

現在、タイに2000箇所以上のスラム街があり、バンコクの人口の20%がスラム街に住んでいる。

バンコクの多くの駅で大きなショッピングモールを見かけた。

最新の商品が並ぶストアや日本でもよく見かけるハイブランドショップが並ぶモールもあります。観光地や都市として急激に開発が進んだことで、格差が大きくなったのかも。

このようなバックグラウンドがあることを知ってから来るべきだったとすごく感じた。

 

「私たちにできる」と言われているアクションについて

「貧しい国に物資の支援を」というような言葉を見かけたことがある人も少なくないはず。

貧しいと言われている国に私たちができることの一つに「物資の支援」は頻繁に挙げらる。

例えば、使用済みの服や靴、新しい文房具を特定の団体に送れば現地に届けてくれて、その国の人が助かる、みたいな感じで。

文房具はとりあえず置いといて、使用済みの服や靴を送ることに私はずっと違和感があった。

そのアクションって本当にその国のためになるのかな?

私が想像したこと、実際に聞いたこと、調べたことは

  • 服を送ることは現地の雇用の機会を奪いかねない
  • 海外からの支援でセカンドハンドの安い服が流通すると、国内で生産した服が売れなくなる
  • 送られてきた服の多くが海に捨てられる
  • そもそも服の支援が必要ない

一つひとつ思いついたことを検索してみるだけでも、私たちが「支援」という形で「ものを捨てている」影響がどのようなものなのか、なんとなく掴めるかも。

そもそも、先進国で着なくなった服を途上国と言われている国の人は着るという認識自体に私は違和感があります。

詳しくて面白い記事を見つけたのでシェア!
古着の寄付の裏側:アフリカでの現状とは?|GLOBAL NEWS VIEW

送った服がどうなるのかをちらっと知って、それから自分でも調べてみて、私は服や靴を送ることが(場合によるかもしれないけど)その国にとってポジティブな影響にならないと思ったから送らない選択をしている。

 

サステイナブルな社会ってどんなもの?

「支援」とか「サステイナブル」とかそういう言葉を、環境問題やSOGIに関することなどトピックに構わず、最近頻繁に耳にする。

でも、アクションそのものがゴールになって、本当に達成しなきゃいけないことが何なのかが見えづらくなっているケースがかなり多くなっていると感じる。

今回は貧困やそれに対するアクションについて考えてみた。

どんなことでもアクションは大切だけど、行動する前に一度考えたり、軽くでもいいから調べてみることを欠かすべきではないと思う。

インパクトなしの自己満になるのは嫌だし。

 

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