地球を大切にすることは自分を大切にすること
LOVING THE EARTH IS LOVING MYSELF
地球に「悪くない」ことをしたとき
私は大学進学をきっかけに上京するまで、ずっと自然が豊かな田舎で過ごしてきた。
山も川も畑も身近にあったのに、自然を好きだと感じたことはなかった。
東京で過ごしているときに、ゴミを減らすことを頑張ってみたり、家での食事をベジタリアンにしてみたり(今はやめたけど)、水筒や再利用可能なストローを持ち歩いてみたり、自分が地球に対して「悪くない」と感じることをいろいろ試してきた。
このようなことをなんとなく続けていると、それをしている自分のことも「悪くない」と思えるようになった気がする。
でも、地球に対して「悪くない」と感じることをすると、それがどうして自分のことも「悪くないなあ」と感じるのか、よく分からない。
2022年の春を徳島の自然豊かな場所で過ごしてみて、これまでのそういう気分がどうして起こるのか、少しだけ分かった気がする。
どうして自分のことも「悪くない」と思えるのだろう
徳島で自然栽培をしている農園で5週間を過ごした。
自然栽培をすごく簡単に言うと、極力自然の力に任せて野菜を育てることだと解釈している。
私の頭の中のイメージを慣行農業と比較しながら説明してみると、
慣行農業の場合、「自然」対「人間」の構造で人間が自然に対してアクションを起こすことで食べ物を作るイメージで、例えば畑を耕したり、より大きく育つように肥料を撒いたり、虫が付かないように農薬を撒いたり…。
自然栽培の場合、「人間」は「自然」の一部で、自然の中で作物をいただいている状態が私のイメージで、例えば、畑を耕さず、より大きく育つように混植などさまざまな方法で生物の多様性を尊重し、自然に任せて作物を育てるような…。
人間が手を加えることをできるだけ減らすことで、野菜が自然の力で育っているような感じがする。
人間も地球の一部
そんな自然栽培で地球と関わっていると、自然に対して「作物を育ててくれてありがとう〜〜」という気持ちになる。
また、地球に対してこういう関わり方をしていると、私は地球の一部なんだと感じるようになった。
そうすると、地球に優しくなればなるほど、その一部である自分に対しても優しくなれていると感じる。
そして、地球に優しくなればなるほど、地球のことも好きになり、地球の一部である自分のことももっと好きになれる。
初めはどうして地球に「悪くない」ことをしたときに、自分のことも「悪くないな」と感じるのか分からなかったけど、自然栽培の体験を通して、私はこんなふうに考えるようになった。
ちなみに私が「悪くない」という表現を使っているのは、何が「地球に良い」と言えることなのかはっきりわからないから。
少なくとも「悪くはないのかな」という気持ちで「地球に悪くない」と表現しています。
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